ジェラルドマンションのみんなへ

心配かけてごめんなさい
探してくれてありがとう
ボクは元気です
もう大丈夫！
ボクもそのうち良いものもってくるね！

ベル
（……という、メモが、ガイーシャのベル宛のメッセージの上に貼ってある。）

ガイーシャが、お礼を書いてくれた！
リンゴ！　美味しそうなリンゴ！
何作ろうかな、何か作って欲しいデザート、あるヒト居る？

で、ガイーシャ。
たぶん読むことは無いと思うけど、もし読んだら。
なんだかんだで、ガイーシャとの付き合い長いし、傭兵とか闘士だけじゃない一面も色々知ってるからな。
それで、死んで欲しくなかった。　そういうこと。
ゆっくり休むし、ごはんも冒険も、たっくさん貰うぞ！
楽しみにしてるから、覚悟してて。
また、直接言うからな。

（ベルに代筆してもらった紙面だ。何枚かに分けて貼られている。）

ジェラルド
体調はどうだ？
せっかく手を伸ばしてもらったのに、僕はお前を殺そうとした。そのことには謝罪する。
怖かったろうに。踏み出してくれたことに感謝するよ。

アントニオ
怪我の調子はどうだ？やらかした僕が言うのも、だけど、ちゃんと綺麗に治して。
アンジェロといっぱいお話してやってくれ。
あの時、お前が殴りに来てくれたから、森に来られたんだ。
あとBelial…クロスボウのこと、礼を言わせてもらう。
そして、ちょっと色々と恥ずかしいこと書かないでくれ。僕の体のこととか、その、剥がしてくれ。
そのおかげで、こうして生きているのだとしても、落ち着かない。わるい。

ルグ
お前の言葉は、考えは、僕の考えと一致するものだった。
僕のことも否定せず、色々考えてくれていたよな、ありがとう。
強者についていくこと。闘うということ。ルグも色々知っているんだね。
またそのことについても話せる機会があったら。先輩から何かヒントになることもあるだろう。

マグナス
まぁお前はこの文面を見ることもないのかもしれないが…。
まさかあの場に来てくれてるとは思わなかった。偶然じゃないんだろ。
色々と思わせることあったのなら、話はまた聞くよ。
今の僕は、大丈夫だから、そこは安心してくれていい。今度学園で殺り合おう。

ヴィクトル
まぁお前も見てないだろう。たぶん。
とりあえず恥ずかしい。やっぱり剥がしてほしい。確かに大事なことなんだろうけど、とりあえず剥がしてほしい！
ポチ！覚悟しとけよ！ポチ！

ヴァルミリオン
よくもやりやがったな。
今度詳しく問い詰めてやるから首を洗って待ってろ。

エリクシル
特にお前には散々心配かけた。正直、そんなに僕に生きることを望んでくれてたとは思わなかった。
たくさん疲れたろう。ちゃんと休めよ。
そして奢りの刑も冒険の刑もきちんと受ける。また声をかけてくれ。

ロベリア
お前の両親には迷惑かけた。母さんを疲弊させて、父さんがあんなことになった。
不安にさせたと思う。月並な言葉でしか表せないのがもどかしいが、申し訳ないと思っている。
怒っていい。殴りに来たっていい。僕はそれを受け入れるから。
抑えきれなくなる前に来てくれ、いつでも聞く。

アンジェロ
お前が元気になってくれて本当によかった。
一緒にまた遊ぼう。花を育てよう。もうすぐマンションは出ていくけど、森にもマンションにも時々行くよ。
学園でも、アビスでたくましくやっていけよ。

ベル
これを書いてくれてありがとう。
お前には一番、一番、悲しい想いをさせた。
もう二度とそんな想いはさせない、と約束できるほど、僕は強くもないけれど。
でも、なるべく、お前の望むように、まだもうすこしでも、生きられたらと思う。
ありがとう。

（最後のベル宛の文章は代筆してくれたかわからない。「でも伝えたかったんだよ」って何度でも言うけれど。それでも書いてもらえなかったら――ちゃっかり、エリクシルの音声入力レターで貼り付けているのだ。ずるい。）

（ここでもエリクシルの文面を見て、やっぱり苦笑いを浮かべた。ほんと、信用されてねーのな。日頃の行いだ。仕方ない。）

（コルクボードの近くのテーブルには、山盛りのリンゴが籠に詰められて置いてある。どれも絶品、ハズレなし。瑞々しく甘酸っぱい、おいしいおいしい高級リンゴだ。人数分以上あるから、分けてね。）

ガイーシャはたぶん言わないと思うから、私が代わりに勝手に書く。

みんな、ありがとう。　とっても助かった。

ガイーシャもベルも無事だ、肉体的にも回復してる、心配ないだろう。
精神的には……それは二人のことだけど、見て、話した感じ、大丈夫そう。
これから、気持ちの整理が必要かもしれないけど。

知りたいことがあったら、なんでも質問して。
全部答えられるかは分からないけど、出来るだけ、答えるから。

これからも、よろしく頼む。　みんな。

エリクシル

皆、こないだはお疲れ様。
ひとまず落ち着いたようだし、俺はメゾンに戻るよ。
ゆっくり休んでな。

どうも、ポチヴィクトルこと、オジサンだよん！
どうにも、込み入った事になってるらしいねぇ。

随分前の話だ。
セナとの戦いに敗れたガイーシャの見舞いに、ベルが来ていてねぇ。

あの子の前じゃ、ガイーシャは何も言わなかったが…｢生まれたてのような子に、僕は呪いを与えてしまった」
そう、苦しそうに零していたよ。

その呪いは思うに、ガイーシャにとっても、ベルにとっても、とても大切なものなんだろう。
呪いには、祈りの側面もあるんだってねぇ。何度か聞いた事さ。

誰か、必要に感じれば、2人に伝えてやってくれるかい。その大切なものは、手放しちゃいけねぇよってね。


（狼の自分にゃ書けねぇので、通りがかった誰かに代筆を頼んだようだ）

ガイーシャ、貸し1つだから。

（メモが剥がされている。自分も恥ずかしくなってきた、なんて…言えない！）

ベルが居ないって本当かい！？

心配だな…

どこで居なくなったとか、心当たりがあったら教えて欲しいな。

僕も探してみるから！

　（　紙は、剥がされている　）

早急に解決に乗り出さないといけない事件みたいだね！
出来ることがきっとあるはず。俺も協力させて欲しい。
顔出すよ、エリクシル！