Strafkolonie-キャラクター資料館【本家/学園共用】
TOP > 記事閲覧
fld_nor.gif 【Goetia】
投稿日 : 2020/05/15(Fri) 09:12
投稿者 ガイーシャ
参照先
――その意味は「呪術」
その更なる源泉は「嘆き」「慟哭」「苦しみ」

其れは呪いから生まれ、呪いに生かされ、呪いと生きている
歪んだこころの断片。
編集 編集
< 12345678>
件名 █████████
投稿日 : 2022/09/16(Fri) 15:20
投稿者 █████
参照先
小さな黒い影を追いかける。
自分よりもずっと小さく幼い影だ。
朧げなそのシルエットは、いくら追いかけても追いつけない。
「届く」と思った瞬間には、伸ばした手の隙間からその黒はほころびていく。
まるで砂のように抜けていく。

終わりの黎明と始まることない極光が吹き荒んで

足元が衝撃を受けた硝子のように脆く崩れ落ちる。
バラバラに飛び散る破片は全身を引き裂く。
その血さえ溶けていく。

暗く昏く遠い深い場所へとおちていく。
あの雪景色すら加速して鉛の空を映し誰かたちの顔も霞んでいく。

沈む砂の海は硝子の海。
もがくほどに破片が食い込んで叫びすらも飲み込む。
どんなに血が流れても死にはしない。
どんなに硝子を握って振り翳しても死にはしない。
赫い硝子にまみれる。
その終わりはない。

いろんなものが走馬灯する。
そしていつものように嘲笑う声がする。
自分から自分へ、侮蔑のプレゼント。

今日もソイツはわらってる。

紅い月は遠く。
研いでいたはずの牙も爪も剥がされて。
涙さえも赦さない。

ゆるさない。
ゆるさない。
ゆるされはしない。
ゆるしもこわない。

求めた両腕は崩れおちた。
編集 編集
件名 The Hanged Man
投稿日 : 2022/06/28(Tue) 16:44
投稿者 ガイーシャ
参照先
あの日の景色を境に、知らず知らずのうちに平穏にぼやけていたこの身に取り憑くようになったモノ

じっとりと、背中に纒わり付くような深く昏い影は、暗雲を落とし、悪夢を産む

脳裏で、視界の隅で、思考の波間で

あの景色が離れない

怖くなんてない

それはいつか訪れるかもしれない夢だから

恐くなんてない

こんなの今まで何度も繰り返してきたから

こわくなんてない

例外など存在すべきではないから

――でもそれが「きみのこわいもの」だから"出てきた"のでしょう?

誰かが微笑った

――これを現実にするな
――そうならないって信じてるから

――それを恐れるきみを、嬉しく思う
――きっと乗り越えてくれますから

――……あぁそれは、それはな、過信なんだよ
僕のほんとうの有様を知らないから
いつものように隠してきた結果なんだ
だからそう思わせてしまったのは自分に責がある
もう既に重い大きな責任を背負っている
生かすよう仕向けたのは紛れもない自分だったのだから――

いつかすべてこわすかもしれないことを、みごとにおおいかくしてしまったのだ

その時、もしもその時
君たちはどのような顔をするのだろうか
いいや、その前に僕自身が終わるのだろう
成し遂げられはしまい
その方が良い
それが良い

――それは無責任だって?
ああ、そうだな…わかっている
わかってないといけない
忘れてはいけない

それでもきっといつか天秤は降りてくる

其れらを自分は天秤に掛けられるのだろうか?
どちらかだけが傾かないように滑稽に軸を握り締める姿さえ想像できてしまう
嗚呼、嗚呼、なんと皮肉で愚かしいことか!

――影は消えることなく纒わりつづける
晴れ晴れとしたどこか懐かしささえ覚える南国の景色は、この影をより黒々と濃く沸き立たせる

そんな影さえもまた覆い隠して笑えばいいのだ
いつかはいつかで、今訪れるわけではない
いつかはいつかだから、明日、否、数秒後には起こるかもしれない
だから平和ボケはよそうよ、傭兵なんだから
此処が今何処であろうと
常に心と体に刃を手にして
その色はひた隠しに
繕うか、潜むか、どんな言い訳を用意しておくか
今のうちに考えておかないと生きていけはしない

視界が昏い
これくらいが丁度いいのはわかっている
いつのまに、自然と光を見てしまっていたのだろうか?
これまでの生を洗い流せたと思うな
洗い流したりなどしない
自分の本来の性を思い出せ

――これからは、変えられる?
そうだ、そうだけれど
それでも根幹は変わらないし変えない
背負い続けるべきものは変わらない
それを捨ててはいけない

忘れるな、その根源を
忘れるな、その恩義を
忘れるな、その忠義を

忘れるな、――
編集 編集
件名 "North Wind."
投稿日 : 2022/04/29(Fri) 02:24
投稿者 Goetia(Alibel / Bella / ...)
参照先
『寂しくないの?』

「寂しくないと言えば嘘になるさ。だけど不思議と悲しくはない」

そう告げれば、子狐の少年は不思議そうに僕を見上げる。
青い花が咲いている。桜の花びらが舞っている。
でもきっと、そんな春も、もう終わる。

――穏やかな、北風がそよぐ。

『…慣れてるから?』

「それもあるだろうね。それもあるし、永遠の終わりでないことはわかってるから」

「それでも交わす心や言葉がが失くなるのは惜しいことだろう。そのことで涙を流すのは…若い子の特権だとも」

『…そうやって急に年上ぶるから、おじいちゃんとか呼ばれるんだよ』

「うるさいなあ…」

苦笑う。

「――、まあ。僕には既に、贅沢すぎるくらいの、いのちを貰っているからね」

左胸に手を当てる。

「彼が遺したものは、確かに此処にあるんだよ」

『……』

『不思議と、おれも、寂しいけど、悲しくないんだ。きっと、あんたのせいだよ』

「あっは」

笑った。
笑い合ってみた。

「これからも、北風を歩むよ。女王は終わりなき闘争を望んでいる。僕はそれに応える。僕自身も望むことだから」

『俺も、この世界を護るよ。何より俺自身が見届けたいから。見つめていきたいから。交わしていきたいから』

「利害は一致してるね」

『すぐそういう言い回しする』

「くふっ!」

齎された夢の飴は、こんな奇妙で数奇な時間をつくった。
空は白かった。雪の降る雲だった。

そんな中で、秋の風を、想った。

彼のものだけでない、多くによって束ねられ、繋がれたいのちは、これからも、そのぶんだけ、見守り、見届けるのだろう。

それが僕(俺)の、役割だ。
編集 編集
件名 The ground of "Gehenna" is wet with flowers.
投稿日 : 2022/04/26(Tue) 21:14
投稿者 Bella Wiseman
参照先
赫い空に、黒い大地。
たくさんの墓標、たくさんの武器、たくさんの魔力、それらは今やどこか遠くへと溶けていった。

仮初の人も、怨念も、妄執も、すべて、ほどけて、今やただ一人、この大地で蒼白い星を見上げているばかり。
いきなり、しんと、寂しくなったけど、でも、寂しくない日もあった。

赫い空は、たまに、ほんのたまに、蒼く見えるようになった。
真っ黒で不毛な大地には、ネモフィラの花が増えていった。

ある時、たくさんの死者がまた訪れた。
たくさん、たくさん、なだれこんできて、花を枯らしてしまうのを、慌てて止めて、話をした。
それでどうにかなるものでもなくて、呑まれそうになる体を、心を、背中から後押ししてくれるたくさんの願いがあった。白い光、七色の幕、朱色の剣閃、春の芽吹と、冬の風。
今まではたくさんの死といっしょだったけれど、今はたくさんの生といっしょだ。

ここには、あなたたちは来ちゃだめ。
ここは、俺たちの大地だから。

そうして少しずつでも追い払っていたら、ふっとその後ろに、桜の樹が伸びていた。
いつのまに?春の息吹が、こんなところにまで。

不毛なはずの大地は、こんなにも暖かくなった。
たまに雪も降るし、オーロラも見える。
今まではそれすらもなかったのに。

みんながこの大地に与えてくれた、願いという種、水、光、風。
それらがこんなにも素敵な芽吹きをくれた。

不思議だよね、魔界とも呼べるこんな世界で、未だ魔界でありながら、生命を赦されてる。
こんな奇怪な世界になったのも、みんなのおかげ。あのひとたちの、おかげ。

――あ、今日も、来てくれたみたい!
今日はどんなお話を、してくれるだろう?
何を、見せてくれるだろう?
俺もね、俺も、いろいろ、識ってるんだ。感じてるんだ。
それでも、もっともっと、あなたたちから、お話が聞きたい。
だから子狐のように跳ねて、駆け寄って

「待ってたよ!」

そう、笑顔を咲かせるんだ。

1650975249-1.jpg

編集 編集
件名 "Good Bye, my angel."
投稿日 : 2022/02/28(Mon) 20:34
投稿者 Goetia
参照先
抱える首すらも形にならずほどけていく。
ただ遺灰が残って。――それを、飲む。
こうすれば無くならない? それともそれすらも解ける?
解かすものか。
ひとつぶも溢さないように。割れた夜空を仰ぐ。
魔眼よ、飲み込め。全て。彼が生きてきた全てを。僅かな命を。
そうして左眼からは朱色が弾けて、右眼からは金色が弾ける。
なんとも滑稽で傲慢な双色が、その氷鏡に映り込んだ。

立って。
刀を引き抜く。血濡れのボルトに、突き立てる。
魔剣よ、飲み干せ。全て。彼が流した苦しみを。啜り切って、永遠の糧にして。

真っ赤な氷は溶けていく。
魔剣に吸わせる。血を。自分の血も彼の血も一緒に。ぜんぶいっしょに。

自分の血だけを次の解放にして、彼の血は、先代Glasyalabolasの祖と同じく。永遠の軸にする。
刀が、以前より重く鋭くなった。一瞬の夜の煌めきが、宿る。

全てが灰になった赫の雪原で、手にできるのはそれだけだった。
あの忌々しい絵姿さえ、今や彼が生きてきた証として遺る。

笑う。
微笑う。
嗤う。
破顔う。
咲う。

わらいながら、左眼からは透明な、右眼からは真赤な、液体が溢れて抑えられない。
わらいがとまらない。

いつかの未来なんて想像できない。
もしも有り得た未来なんて想像できない。
いつかの芽吹きさえも断つが宿命。
終わりはない。

それでいい。
それがいい。
それでいいんだ。

ひとりではない。
ひとりにはしない。

せおっていける。
せおっていく。

はしりつづけていく。
いっしょにはしろう。

わらう。
またおいで。

ね。

"Good Night, Leliel."

いとしき夜の天使よ。
僕のほんとうの苦しみを、唯一知る安寧よ。
編集 編集
件名 『夢見夜』
投稿日 : 2022/02/17(Thu) 16:09
投稿者 ■■■■
参照先
――スティルトン・ショコラが齎す夢。

骨の竜が飛び、骨の馬が走り、生きた屍が働き、血で固めた水晶が煌めく、魔の都。
昼は突き抜けるような青空を。
夜は溢れんばかりの極光帯を。

真昼の、泡沫の夢。

模造品たちも血を流す。
模造品たちも泣き笑う。
人形だって死ぬ。
人形だって苦む。

皆で高らかに戦場に躍り出ることも。
その戦火で変わらぬ歌声が響くことも。
首級を蹴り転がして遊ぶことも、死体を掻き集めて御山を作ることも、捕虜の肉を切り刻んで宴を開くことも。
その裏で愛し愛され、絆を結び、殺し殺され、踏み躙り、叫ぶことも。
すべてが僕らの日常だった。
それこそが僕の幸福であった。

…おや、君たちも模造の人形として生まれてきてしまったのかい?
哀れだな。まあせいぜいこの偽りを本物にできるよう、共に足掻いて苦しんで楽しもうじゃないか!

意思無き脆い人形たちは都合のいい玩具だった。
意思固き強い人形たちは良き友であり仲間であった。

永久凍土の最果て。流れつくところは同じ。
雪は舞い、咆哮が轟き、偽りの花が咲く。

終焉の黎明が来るその刻まで。
継ぎの黒狐が生まれ落ちるその刻まで。
その刻はずっとずっとずっと遠いものに思えて。

ずっとずっとずっとずっと笑っていた。
編集 編集
件名 "You are me."
投稿日 : 2022/02/10(Thu) 20:12
投稿者 ガイーシャ
参照先
カタチが曖昧になりそうになる。
確かに肉体はあるはずなのに、今にもバラバラに砕け散りそうで、今にもドロドロに解かされてしまいそうで。
それを留めてくれる白い手があることに気付く。

冬風が吹いて、春風が吹いて、相反しているはずなのになぜか調和している。
戦いの場へいざなう声と、癒しを願う声を、同時に聞く。
白い手を握り締める。
黒い姿を探す。
名を呼んでもカタチにならなかった。

自分は誰だったけと、僕は誰だったけと、俺は何者だったかと、自分で問いかけてはその答えは曖昧にノイズが掛かったように揺らぐ。
自分の名前さえもカタチが朧げになる。

天使の名前がして、すぐに拒絶を叫んだ。
同時に、はっとして、少年の白い手を握り締めた。首を振る。
君じゃない。お前じゃない。ごめん、ごめんな。ありがとう。違うんだ。君じゃないんだ。
アイツなんだ。
アイツは僕じゃない。
僕はアイツじゃない。
違うんだ。ごめんなさい。違う。

「もうこれ以上は。」

大丈夫。
大丈夫だから。
ちゃんと帰ってこれる。
ちゃんと歩いていける。
ちゃんと……
編集 編集
件名 Wake up.
投稿日 : 2022/02/04(Fri) 17:01
投稿者 ガイーシャ
参照先
「…っ!」

 はっと、目を覚ました。
 起き上がって最初の違和感。あまりにも、ふかふかしていた。
 ふかふか。ふかふかのベッド。この薄汚れた地下室にあるわけがない、純白の羽毛のベッド。
 何度も押さなくたって、この肌触りと春の匂いでわかる。

 誰が自分を"手当"していたのかを。

 バッと風でも切るような勢いで首を回して。その首が酷く痛んだ。
 深く斬られ千切れかけた首も今は見かけしっかり繋がってはいるが流石に中まではだった。

 首を抑えつつ、周囲を見渡す。
 この埃っぽく湿気た場所には似つかわしくない春の生命の残滓。
 仰ぎきらなくても見えるほどに目立った天井には逆さの薔薇園が形成されている。
 蛇口と排水溝がセットになった小さな水道からは、ちょろちょろと涼やかな音を立てて木桶に注がれ、木桶に見覚えのない切れ込みからは水が細く流れていた。掛け流し水泉に浸かっていた小さなケルピーが水飛沫を上げながら飛び出してきた。
 頬に擦り寄ってくるのを受け止めて、ケルピーの頬も撫でてやる。

「悪いね…ずっと水を替えられてなかった。でも…替えられるように、してくれたのか」

 掛け流し状態にさせている小さな切れ込みを見て、呟く。これもきっと"彼女"がやった。
 その証左と言うべきか否か、木桶から枝葉が生えている。
 それだけじゃない。
 周囲の木箱からも生えている。傍らに転がっている煙草の箱からも葉っぱが伸びている。
 ストックしてあったリンゴたちの枝が…とても伸びている。

「……」

 神妙な顔付きにもなる。
 いや、それより。首を振るってまた痛んで抑えては。

「……馬鹿。どうしてこんな……」

 先日未踏区域で集めた素材によって造られた"処置"を週1でと決めていたのに受けに行けず、昏睡で音信不通状態になってしまっていたのが原因だろうと思いながらも。
 わざわざ危険を冒してまで…。…。

 唇を噛み、立ち上がる。痛みはまだ迸るが、それでも思ったよりはフラつかなかった。
編集 編集
件名 "But still. Don't stop."
投稿日 : 2022/02/04(Fri) 17:00
投稿者 ガイーシャ
参照先
唯々、北風が吹き荒らす。

自分の中の罵声と嘲笑と怨嗟に耐え続けてどれほど経ったのだろう。

…あぁ、ちょっとムキになりすぎたと思う。
要らぬことにまで命を賭したのだろう。
わかったよ。わかってたよ。
だって何をしたって、命は帰ってこないし、傷は深く残る。
手遅れの感情をぶつけても自分が損をするんだってことくらい

そう、僕はもっとスマートなはずだったよ。
余計な事情や私情には首を突っ込まず、摘み上げもせず、たとえ何か想ったとてそれを押し込めて笑って、トリガーを引く。
そんな傭兵像を一気に醜く崩したりなんかしちゃってサ。
バッカみたいだよな。
バカだと思う。
今から取り戻せると思う? こんな問答だって既に何遍も何遍も繰り返してきた気がする。

せめて上辺だけでも線引きと感情を抑制した非情な愉快犯の像を演じなければ、いずれは淘汰されてしまう。あるいは自滅する。
そして僕の寄る辺はなくなる。
永久の安寧など、あってはならない。
生きる限り、戦い続ける者だ。
――これはお前を守るためだ、ガイーシャ。 やっと、思い出してくれたかい?

赤かった雪は今は真白。
黎明を超えた白昼の青空が広がっている。
立ち上がり、歩き出せば、やはり雪は深く、踏み締める度に喰い込む重低音ばかりが耳を劈く。
今や誰かの悲鳴も怒号も冷笑もない。あの青い眼も。
轟かんばかりの静寂が脳髄を満たす。

永久凍土の空。
真昼の夢はやがて極北の幻冬の様相を見せ、極光を照らし出す。

奥底に見えた黒い影は誰だったのか。

春風が吹き、雪の下からはシロツメクサの花畑が芽吹く。

――顔を上げた。
編集 編集
件名 "You're Ugly."
投稿日 : 2022/01/31(Mon) 22:38
投稿者 ガイーシャ/????
参照先
 雪深い地面を歩く。
 真っ赤な雪の道を踏み潰す。
 粘着質な水音。
 咽せ返る鉄の匂い。

 赤く吹雪くのは冷たく濡れる。
 見上げた空は不釣り合いに輝く黎明の兆しだった。
 緩慢に右手を伸ばした瞬間に、いっそう吹雪いて外套を乱し、髪を乱す。

――もっと強くなりたいだって?
 これ以上強くなってどうすんのさ。

 聞こえた"声"に赤い眼を細める。
 青い眼が其処で嗤ってる。

――全員が殺せるくらいに。
 いいね!それは憎しみかい?怒りかい?
 ああどちらも似てるようで異なる感情だとも知ってるだろ?

 握り締めた拳は爪を立てて、胸に食い込んだ。
 雪は果てなき赤を産み落としていく。

――全てを殺し尽くせる力って、どうやったら手に入るんだろうね?
 悪魔でも喚んで契約してみる?
 いや、お前自身が悪魔だったな!そう名乗ってるもんな!アハハッ!

 血を吐く。

――それでも強くなりたいって?
 全てを殺し尽くせるくらいに?
 かつての世界のように?
 この世界はかつての世界とは理も人も違うんだ。敵いやしないよ。

 耳を塞ぐ。

――無数に命を取り溢してきたお前が言うセリフじゃねぇんだよ。
 お前自身のルールすら曖昧なくせに!
 バッカみてぇだ!アハハハハハハ!

 蹲る。
 流れなかったはずのものを流して。

――醜いなあ。
 追い求めすぎたら、お前…今度こそ、化物になっちまうぜ?

 喉奥が慟哭に呻き、何から何まで解けていく。

――――それすらも今更か!

 …残響する嘲笑は、いつか終わる夢を引き裂く。
編集 編集
< 12345678>
件名 スレッドをトップへソート
名前
メールアドレス
URL
画像添付


暗証キー
画像認証 (右画像の数字を入力) 投稿キー
コメント sml_cool.gifsml_sml.gifsml_yawn.gifsml_q.gifsml_big.gifsml_shm.gifsml_wink.gifsml_cry.gifsml_roll.gifsml_bonk.gif

- WEB PATIO -