【春告草物語】
ジェラルドが初めて書いた恋愛小説。

〜あらすじ〜
容姿端麗だが性格に難ありの氷の公爵と呼ばれる男ホークと逃亡生活を続けている亡国の姫アリィの物語。
病に臥せ療養という名目で家を追い出されてしまったホークは新興国ユニヴァースにあるボロ屋敷を与えられる。
使用人も数人あてがわれたが、ホークのひねくれた性格や嫌がらせに愛想をつかせ全ての使用人が辞めてしまう事態に。
そこで使用人としてやってきたのが身分を隠して逃亡生活を送っているアリィ。
アリィは絶好の隠れ蓑であるこの屋敷に留まるため奮起するが、案の定ホークの嫌がらせに翻弄されていく。

「ひと月だ。ひと月この屋敷で働くことができたらお前のことを認めよう」

アリィはホークとぶつかりながらも彼が嫌がらせをする理由や彼の本当の人となりを知っていき、いつしか2人は心が惹かれあっていることに気付く…

(部屋の間取りはノチェ様の資料館にございます！)

黒い革張りの丈夫な表紙を持つ、魔導書のように重厚な一冊の本。ダリオ作の表紙には、落ち着いたグレーの煉瓦に、白い窓枠の、豪華な洋館が描かれている。

姿を消す大蛇、シャドウクローラーの漆黒の革が表紙に用いられていて、本の強度や耐久性を大きく底上げしている。
加えて、本の表側の見返しに防水、防炎の術式が、裏側の見返しに、本体の術式展開と同時に亜空間ポケットに収納する術式が書き加えられており、これにより所有者が本の住居に入った際に、本が攻撃されたり、盗まれたりする事を防ぐ。
一見、万能シェルターのように使えそうであるが、使っている間その地点から本の位置をずらすことは不可能になるというデメリットもある。

本を開くと、飛び出す絵本のようにテーマパークを模したミニチュアがページから出現する。
中央の大きなお城を中心に、各エリアに散りばめられた色とりどりの煌びやかなジュエルはまるで宝石箱のよう。
お城の正面の大噴水に当たる部分には人魚のペンタクルが嵌め込まれており、このペンタクルを押し込むと本の内部に記述された居住空間が起動する。
空間の起動と同時にテーマパークのミニチュアが動いたり光ったりする様子は、まさに仕掛け絵本のように華やか。
それらのテーマパークの起動と同時に、本のページ側にいる所有者と、所有者が招待したいと思うものが光に包まれ、お城の扉に吸い込まれる。
再び目を開いた時には大きな洋館の前に立っていることだろう。

【一階】
西側右手が台所と食堂、左手奥が手洗い、洗面所。左手が居間。
白樺の木立に囲まれた台所と食堂、風吹き抜ける草原と大樹の居間、朝は小鳥が囀り、夜は木菟が謳う。駆け抜ける風が気持ちをリフレッシュさせてくれる。
一階のテーマは陸。
画家ダリオによる木々と鳥たちが描かれている。その鳥たちがそれぞれ時間で動き出す仕掛け。
東側は右手が暖炉のある応接室。盗み聞きができないよう高い防音性がある。それ以外は普通の応接室。
左手の一番大きな部屋が書斎。森林の奥のように静かで落ち着く雰囲気となっている。仮眠兼休憩用にハンモックもかけれる金具付き。


【地下】
入ってすぐ、右手が遊戯室。遊戯室にはビリアード、ダーツ、チェスなどが楽しめるようになっている。奥にはバーカウンター。
反対側は音楽室。しっかりと防音がされ、どんなに派手に演奏しても他の部屋には響かない。遊戯室の隣はトイレ。その奥はリネン室。音楽室の隣が浴室。
地下のテーマは海。
浴室は浴槽底に細かい気泡を発生させる仕組みがあり、いつでも泡のマッサージが楽しめる。石鹸液と合わせれば更にもふもふの泡風呂も楽しめる。部屋全体には、海の記憶を映し出す仕掛けがあり、どこかの世界の美しい海を見ることができる。天井に水面が煌めき、色とりどりの魚たちが横をすり抜けていくのを眺めながらの入浴により、心を落ち着かせることが出来るだろう。これらの効果を切って普通に使うこともできる。

【二階】
寝室とゲストルーム。
主寝室のテーマは空。朝にはゆっくりと昇る朝日が主人を起こし、昼は気持ちの良い青空が広がり、夜は星空が眠りを誘う。絶対起きたいときは朝日直撃コースがおすすめ。ゆっくりと起きたいときは朝焼けコースにすれば、自然な目覚めを促してくれる。
ゲストルームのテーマは今は仮設定。
現在はKIDS1が【ポップ】
ゲームがテーマの部屋。元気の良い子の部屋のイメージ。原色の鮮やかな家具と、遊び心と玩具でいっぱいの部屋になっている。おいてある車のおもちゃに触ると乗って競い合う遊びをすることができる。
KIDS2が【スイート】
所謂ゆめかわな部屋。パステルカラーとKawaiiの世界。ドールハウスに触ると、ドールハウスの中で遊ぶことができる。友達と着せ替え遊びなどが楽しめる仕様。
ゲストルーム1は【ゴシック】
中世風の……ちょっと豪華めな部屋。ノーブルな客人向け。飾られた像に触るとそれぞれの騎乗体験ができる。今は馬、チョココ（愉快な声で走っている間鳴いてくれる騎乗用の走る鳥）、ペガサス、グリフォンの像を飾ってある。
ゲストルーム2は【モダン】
所謂現代風なスタイリッシュな部屋。床のタイルでちょっとした、長い縦の棒が常にこないと詰むアレ的なパズル遊びができる。
ゲストルーム3は【ワイルド】
密林がテーマな部屋。ジャングルでキャンプの気分が味わえる。野性味の強いお客様におすすめ。たまに現れる動物と触れ合う体験が出来る。襲われることはないこちらの動きに反応する幻。
ゲストルーム4は【フューチャー】
SFがテーマの部屋。内装も宇宙船風。窓の外は星空。舵を切って、星の舟で迫りくる流れ星を避ける遊びができる。

【その他】
《つながる世界》
各部屋に鍵を設定し、その鍵を擦れば目の前に扉が現れる。鍵だった品は本物の扉の鍵へと変わるだろう。その扉に鍵を差し込み回せば、その先は……今は真っ白だが、その先にジェラルドの流れてきた物語を固定することが可能。物語の世界をここの世界に連結する碇となる予定。

(ノチェ様、エリクシル様、ダリオ様、本当にありがとうございます！)

名前は『ダイフク』

魔梟の羽根とミスリルによって製作された使い魔(エリクシル様より)
体長50cmほどの、美しさとふわふわでモチモチな愛らしさを併せ持つシロフクロウの使い魔。　首元には四つの淡い虹色の星がネックレスのように並んでいる。
傘への形態変化と外的危険からの保護、二種類の能力を兼ね備えた主人に忠実な使い魔であり、同時に感情豊かで主人に可愛がられることを好む一面もある。
骨格がミスリルで補強されているため、ダメージにも強く、使い魔として冒険に連れ歩く時も安心。
物理的に到達できない場合で無い限り、呼び出せばどこにでもすぐに飛んで来ることが出来る。

傘への形態変化により、80cm程の大きめで真っ白な傘に変化することが出来る。
傘に変化している間は雨除けの加護を常時発揮し、傘の下に入ってさえいれば、どんなに激しい雨でも雨粒の方が避けて行くために濡れることが無い。
ただし水中などで傘を開いても、水そのものを押し退けることは出来ない。

またフクロウ形態の時は、任意の誰か一人を外部の脅威から保護する、特別な結界状のフィールドを主人の指示によって張ることが出来る。
胸元に並ぶ四つの星に蓄えた希望のインクの力を、翼や体に組み込まれたミスリルの骨格を通して発揮させることで、星空のようなドーム状のバリアを一人に対して展開し、攻撃を受け止めて被ダメージを大幅に軽減させる仕組み。
攻撃を受け止めてダメージを軽減させるたび、胸元の星に蓄えた力を一つずつ消費して行くが、強い攻撃やとても強い攻撃を受け止めた場合は星の力を二つ以上同時に消費することもある。
星の力を全て使い切ってしまうとそれ以上保護することは出来なくなり、ジェラルドから希望のインクの力を少しずつ受け取って徐々に星の力を回復するか、ジェラルドが消耗する代わりに一気に回復させるかを選ぶことになる。

(画像はEmc2_yuta様の「自分をフクロウだと信じてるクリーチャー」から頂きました。)

マネキン姿だったロゼッタが人形師の元で女性型オートマタとしてリニューアル。
話すことはできず、閉眼したままだが胸元のオーブで全ての情報を得ている。
（画像はちり子式ふわ髪女の子メーカー様より）

こちら神様の世界（笑）よ。

私達は物語の作者、創造物の世界の住人から神様なんて呼ばれてるけど海を割ったり、死んだ人を蘇らせたりみたいなチートは使えないわ。

物語の世界から黒いインクが溢れ出して、物語の世界と私達の世界はパニックよ。

きっと貴方が知りたがっているだろう黒いインクの正体を伝えるわ。
物語の舞台や登場人物を生み出す素と言えばわかりやすいかしら？
いわゆる命の源ね！
それが異常に増えすぎて大変なことになっているの。
黒いインクは強い想いを形に変えるもの。
物語の登場人物もロボットじゃないわ、人と一緒でたくさんの想いを抱えているの。
前向きな気持ちも後ろ向きな気持ちも。
どれも大事な気持ちなんだけど、黒いインクが暴走しているせいで負の感情が増幅されやすいみたい。
心の状態によっては怪物みたいに姿を変えられちゃうから貴方も気をつけて！
どうすれば良いかはまだわからないけれど、そっちの世界にも黒いインクが流れ着く可能性が高いわ。

私の世界は今、あちこちで黒いインクが暴走していて対処しているところよ。
私とエドワードと、新しい仲間もいるの。
ガリ勉…日本文学の研究者ヨーコ。
ホラー映画オタク…良く言えば映画監督のピーター。
チンピラじゃなくて画家のアネッサ。
ちょっと頭がハッピーなインフルエンサーのCoco。

物語の世界でもオレットや沙耶子が頑張ってくれているわ。

だから貴方も出来ることを…
え？
ユニコーンがコンビニを破壊してる？！

じゃあそろそろ…貴方がこのメッセージを受け取れるように物語をひとつ贈るわ。
ピーターの映画だから内容は期待しないで…
届くかわからないけれど、想いはたくさん込めたはずだから！
それじゃ！
愛してるわ！

ジェラルド！

ジェラルドはどうなったの？

まさか《ベッドルーム》じゃないよね？！

ねえ、MAMA！

色んな声が飛び交う。

「個体番号1880番…いえ、個体番号で呼ぶのは私達の家ではルール違反ね。照明の落下事故の際に怪我を負いました。演じることが難しい現状…恐らく、《ベッドルーム》に行くことになるでしょう。」

ざわざわと色んな声が飛び交う

「早くても今夜、使者が来るでしょう。…ですが、私はあの子を、ジェラルドを、廃棄させません。一部の者しか使えないと言われているリペアルームで彼を治療し、彼がまたここへ帰って来られるようにします。そのためにはあなた達、家族みんなの力が必要です。」

そんなことしたら犯罪になっちゃう。

バレたらみんな《ベッドルーム》だよ？

そんな都市伝説みたいな話、嘘だったらどうするんだよ？

「私達はジェラルドからたくさんの幸せを貰いました。役柄ごとについた階級を取り払ったのも、悪役への差別を禁じたのも、負の感情も大事だと訴えたのも、全部全部あの子でした。だからこそ、私たちは私たちらしく暮らせる場所を手に入れたんです。他の物語もこの考えを取り入れるところが増えました。…だから、私は例え一人でもやります。」

ーーーーーーーーーーーーーー
発砲する音

金属を叩く音

怒号が響く


「あなたを治療することは出来ましたが、私は限界が来てしまいました。あなたの笑顔を見ることもあなたの頭を撫でることもできないでしょう。」

「もしもあなたが神様の世界まで辿り着けたら、たくさん好きなことをして下さい。たくさん笑って、たくさん泣いて、時には喧嘩して。親友や好きな人もできるかもしれない、結婚して子供ができて、おじいさんになって…普通の人として生きて欲しいと私達は願っています。」

「これは私たちからの最後のギフトです。」

花火の音と同時にガラスが割れる音が響く

「さようなら、どうかお元気で！」

リソースレベル…規定値到達
感情値…規定値到達

キーワードを入力
保護されていた記憶を解除

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「昨日破壊されたマネージメントユニットの代用品として派遣されました。」

拍手の音が響く

『それじゃあ僕らで名前を付けないとね！』

「私には名前は必要ありません」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

『ねえ、MAMA。僕もう頑張れないよ。』

「頑張る必要はないわ。今のあなたのままでいいのよ。」

『なんで僕が主役なんだい？僕には務まらないよ！』

「あなただから選ばれたのよ？君は誰よりも周りを見ている。思いやりと繊細な気持ちを持っているからよ。あなたの代わりは誰も居ないわ。」

『新作が受け入れられなかったらどうしよう？…みんなに嫌われちゃったらどうしよう…？』

「大丈夫、きっと大丈夫。世の中は2：6：2なのよ？…2割は絶対にあなたのことを嫌いになるの。そして6割はどうでも良いと思う人、そして残りの2割はあなたが何をしても絶対にあなたのことを好きでいる人。…MAMAもみんなも絶対にあなたを嫌いにならないわ。」

『また一人、《ベッドルーム》に行くことになってしまった。僕がもっと周りの感情値に気を配っていたら…』

「あなたのせいじゃないわ。遅かれ早かれあの子は《ベッドルーム》に行くことになったわ。あなたがあそこで声を掛けなければ、あの子はもっと早くに、そして不幸な気持ちのまま再利用されることになったのよ。」

誰かの泣き声と鼻をすする音

「あなたは物語のジェラルドみたいに勇敢では無いわ。正直、みんなを奮い立たせるようなカリスマ性も無いわ。だけどあなたの優しさに、思いやりに、そしてユーモアに触れて…私たちはあなたについて行くのよ」

………


……


…

僕は夢を見ることがないんだけど、珍しく夢を見たから日記に書こうと思う。

最近は下層の出来事で頭がいっぱいだったし、怖いこともたくさん経験したし、この間受けた毒がちょっと残ってたのかな？

何だか少し熱っぽかったんだ。

落ちる夢…

ずっとずっと落ちていく…

不思議と怖くないんだ。

周りは宇宙のように真っ暗だけど遠くでいくつも星が輝いていて

僕はひたすらに落ちていく。

どのくらい落ちたかわからなかったけれど、何か水の様なものに落っこちてから浮かび上がる。

ぼんやりと星を眺めていたら、いつに間にかまた落ち始めて…

目覚めたら朝だったってわけだ。


意味不明だね！

珍しく寝坊もしちゃったし、疲れてたのかも？

虹色のインクと黒いインクについて

≪虹色のインク≫
・あまり性質はよく分かっていない。
・ジェラルドの体はすべてこれで構築されている。


≪黒いインク≫
・物語だけではなく、人や物にも寄生することがわかった。
・寄生主の負の感情に合わせ、その人の物語（性質）を歪めることができる。
・同様の見た目だが複数存在しており主に感情によって分類される。


まだまだわからないことだらけね…

【蜘蛛】
小説『わがままな蜘蛛の女王』より
美しい蜘蛛の女王が召喚され、指から放たれる美しい銀色の糸を使用することができる。
糸は強靭でワイヤーのように硬質。
絡め取ることや動きを阻害することが可能。

【ハンマー】
コミック『ラッキーバニー＆ボスドッグ』より
100tと書かれた大きなハンマーを持ったウサギが召喚される。
生命体以外に高威力のダメージを与える。
壁や障壁に対して特攻がある。

【玩具】
絵本『魔法のトイショップ』より
小さなおもちゃ屋と内気な女の子が召喚される。
飛行機やロボット、ぬいぐるみなどの玩具が動き回り攪乱する。

【花】
絵本『プリンセスと花の魔法』より
使用すると花のドレスを身に纏ったプリンセスが召喚される。
周囲を花畑に変え、徐々に浄化していく。

【ケーキ】
ゲーム『お菓子でパズル！スイーツパズル☆シュガー！』より。
使用するとお菓子の国の女の子シュガーが召喚される。手元にゲーム機が現れ、ゲーム内で連鎖していくことでスイーツブロックの展開及びお邪魔ブロックを落下させることができる。
また連鎖後にメルティボムというカラフルな爆弾を消すと爆弾を降らせることができる。

【ギター】
漫画『ドラマチックエコー』より。
使用すると金髪の少女キリエを始めとする5人の登場人物が召喚され、ガールズバンドによる演奏が行われる。
錯乱や洗脳・魅了等精神系の状態異常を防ぐ、または徐々に精神系状態異常を治療することが可能。

【雪の結晶】
画集『極寒』より。
使用するとたくさんのペンギンが召喚され、手元にペンギン型のメガホンが現れる。
ダジャレを言うと周囲を凍てつかせる強力な波動を発生させる。

【カエル】
映画『Frog's Choir』より
合唱団の子供達が召喚される。
キラキラ星を歌うことで無数の星屑を降らせる聖属性攻撃が可能。


【携帯端末】
？？？？？より
携帯端末が現れ、空を飛びながら自動で撮影を始める。
また空中に大きな画面が現れライブ配信が始まる。
誰がその配信を見ているかは不明だが、いいねやコメントがもらえる。
いいねのハートの数だけ体力や気力を回復する。

【カメラ】
ドラマ『君と僕のランウェイ』より
美男美女の二人のモデルが召喚される。
カメラのフラッシュと共に装備を一瞬で変えることができる。
但し、自分が所持していて且つ着たことのある服でなければいけない。

【虫眼鏡】
図鑑『発見！ミクロの世界！』より
博士帽を被り白衣を着た少年が召喚される。
手元に虫眼鏡が現れ、虫眼鏡で覗き込んだものを数秒間だけ巨大化させる。
巨大化できるものには制限がある(生物など細かな動きのあるものは巨大化できない)