「高貴なる者の大聖堂」とも呼ばれる。 所謂、教会である。 貴族の中には、敬虔な信徒も少なくはなく定期的に礼拝に訪れる者も多い。
いくつもの祭壇、きらびやかな聖母のステンドグラス、整列された長椅子。 俗に「教会」と呼ばれる建物と大差ない構造をしている。 生徒や教師から選ばれた/立候補した修道士や司祭たちが常駐。
祀られる神々は、一定の共通点はあれども出身世界によって異なるため、より各々の信仰対象に近しい代表的な複数の御神体が特別に祀られている。 聖なる気配に満ちている都合上、闇属性系の神は祀られていない。 (探せば隠された地下邪堂も見つかるかもしれないが…)
無論、信徒でなくともお祈りに来てよいし、讃美歌を聞きに来てもよい。 無益な血を流さぬ限り、基本的に自由に開かれた場所である。
――しかし、演習期間になると話は別である。 他校からの暴徒や異教徒が、ここを襲いにくることがある。 また、稀にノブリス内でも信仰対象や解釈違いを元にした宗教戦争が起こることがある。
そんな有事に備え、聖堂の裏には武器や治療道具が多く隠されている。 この聖堂を護ってくれるならば、貸出も可能。刀剣類から十字紋様の大盾、銃火器まで多岐に渡る。 こういうところもまた「超前衛ノブリス」と一部から呼ばれる由縁のひとつ…かもしれない。
しかしここは学園。継続的な全面戦争は認められない。 一度決着が着けば、誰もが等しく手厚い治療を受けることになり、共に修繕の手伝いをさせられる。 |
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