どこかの世界から流れ着いたと噂される大図書館。 そして、今も蔵書が増え続けていると言われる。 瓦礫の城塞都市の浅い階層にあり、道も整備されているため、駆け出し冒険者や護衛が居れば一般人でも訪れられる。
石造りの建物は古びており、数百年の年月を感じさせ、中には様々な世界の書物が収められている。 蔵書にはありとあらゆる世界の知識の本が収められており、世界歴史、社会科学、自然科学、人文科学、工学、建築学、錬金術、呪術、魔術書などなど。さらに禁書もあるという。 ただし、禁書の書庫に辿り着くには何かしらの手順を踏む必要があるらしく、その手順も毎回異なるのだとか。 図書館内は常に22℃、湿度 は55%で、本によって一番良いとされている状態に保たれている。 内部では基本的に魔物の類いは現れないが、たまに幽霊のようなものが本を整理する姿が目撃されるらしい。
重い観音扉を開けて入れば、無人の受付カウンターと閲覧用のテーブル、卓上ランプが並ぶ。 閲覧コーナーを抜けた先にある書庫は数階に分けられており、各ジャンルごとに本棚が分けられている。 だが、訪れるたびに内部構造が変わり、本棚の位置や中の装飾など変わるのがザラ。 そのため一部では「ローグライク図書館」なんて呼ばれ方をすることも。
本の後ろには貸出カードが付いており、そこにサインをすると貸出カードが消え、返却日と「必ず本を返してください」と記されたカードが代わりに挟まれる。 この手続きをした本は持ち帰る(借りる)ことが出来るが、返却日を過ぎると自然と本が消え図書館に戻っている。 何度も返却日を守らないマナーの悪い人に至っては、酷く怖い思いをさせられ、二度と貸出カードにサインが出来なくなる。 無断で本を持ち出そうとすると図書館から出ることが出来ず、永遠に図書館を彷徨い続けるハメになるのだとか。 借りた本は直接本棚に戻すか、受付カウンターに戻すといつの間にか本棚に戻されている。
自分がいた前の世界の知識類も、この図書館でなら得られるかもしれない。
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