盗難した全財産は小出しにされ売り払われているようであり、市場に一度に大量に出回るという事はなく、大本を辿るのは困難なものであった。
しかし、ユスラスティス家の秘匿された魔術紋様が全ての財産に刻まれている事が判明する。盗難されず残っていた古い手帳の解析によって明らかになったものだ。
とはいえ、その紋様が刻まれているが為に直ぐに追跡が可能であるかというと、そう簡単に済むものではなかった。
魔術紋様は複雑な経歴構築の魔術も内包しており、どの地を渡り辿ったかを解き見ることはできるものの、それら自体が複合鍵のように絡まるものであった。
五つの財産から凡その経路追跡は可能かもしれないとの見立てであるが、そもそもとして財産を回収する事も一筋縄ではいかない。
売り出され誰かの手に渡った記録はあれど、貴族の手元や、金持ちの手元に渡ったそれらを買い戻すには手元の資金では足りなかった。
だが、どうやら少数が売り払われた後にその所有者を無くしている、或いは金銭的条件以外にて入手できる可能性がある事が調べるうちに判明する。
情報屋に支払う情報料にも際限ある中、六つのユスラスティス家の財産の在処を捉える。

・下層の更に下
【幽緑の燭台】
場所：下層廃掘口の先
概要：下層の更に下層、掘り進め掘り進め領地を拡大しようとした、とある組織の長が持っていた燭台。高価で様々な魔術装備を携えた小規模の組織であったが、掘削の最中の落盤で生き埋めになり、巨大な岩盤の下に眠るとされる。崩落の原因やその後の進展、魔術装備や死体の回収状況も不明であり、その地点も明確になっていない噂止まりではある。
幽緑の燭台：恒常魔力漏出の引き起こされる魔鉱石を複雑緻密な魔術錬成にて制御し、揺らぐ緑の炎を絶えず灯す燭台。ユスラスティス家に多くあったものではあるが、それ自体が精巧な造りをしており有力な造形師が手掛けている。

・裏闘技場の景品
【レヴィスの蒼壺】
場所：裏闘技場『絡まる刺首輪亭』
概要：経緯不明ながらも裏闘技場に並べられる景品の一つ。下層の酒場の地下にある乱闘を主とする円形闘技場で勝利を収める事で手に入れられるものであるとされる。日によって景品のラインナップが変わる為、常にあるわけではない様子。目利きが多くない場であるが為に真偽の程は確かではない。
レヴィスの蒼壺：陶芸家ロゾロドラ作の高級壺であり、絡まる龍と竜の造形を持つ。見る者が見るとそれが高価な品であるとは分かるもの。防護魔術などは掛かっていない為、取扱注意となる。

・廃海底船内
【蘭紋章の懐中時計】
場所：探索船クロルフライン号船内
概要：大型の海魔が海中からの光に貫かれて沈んだ光景が見えたと主張する貴族院の貴族レゼライン卿が率いた魔導探索船内にあると考えられる。探索船クロルフライン号は多くの高位魔導技術が用いられ、レゼライン卿のみが見たとされる光を探しに海底へ向かったが複数の乗組員と共に未だ帰る事はなかった。座標に関しては調査中である。
蘭紋章の海中時計：精巧かつ繊細な機構の組み込まれた懐中時計。今は存在しないレディーン精密工務店製である一点ものであり、相当な値打ちとなる。磨き抜かれた銀色に蘭の精緻な彫り細工が施されており、様々な場所に小さな宝石が散りばめられている。

・遺棄された製鉄場
後日追記

・郊外森奥の植物屋敷
後日追記

・灼熱と極寒の異廻廊
後日追記

五つ、手に入れば恐らく追跡魔術の解析により奪われた全財産が保管された大本を辿れるだろうと考えられる。
売り払われた後でしか追跡は出来ないのが歯痒いものではあり、諸刃の剣でもあるが。
しかし半数でも残っていれば、立ち直せる筈であろう。

(これは、改めて討伐前日の夜に手紙として届くものだ。)


■討伐対象

《グランドポイズンドラゴン》

生息区域は未踏区域"忘れられた庭園"中層南西部。

外観は全身を強靭な甲殻、岩盤じみた分厚い装甲に覆われた小山じみた大きさの大型魔物であり、毒のブレスによる腐食効果は危険極まりなきもの。装備や皮膚を焼く毒特性を持ち、吸入により喉を焼き、肺に入る事で呼吸障害を引き起こす。また、毒として身体にも明確に悪影響を及ぼす。
地竜としての特性を併せ持ち、地面を割り足場を崩しながらもその割れ目より猛毒のガスを放つ事を可能とし、環境変化を施し縄張りを毒噴き出す岩場とする。

縄張り行動型であり、縄張り内は草の生えぬ朽木が転がる岩場と化している。一定のサークル状に猛毒の吹き出す割れ目を作りテリトリーとしているが、そのサークルから逸脱した"緩衝地帯"も見受けられ、縄張り外に突出してくる可能性も無い訳ではない。
緩衝地帯は縄張り外の森との中間的な状況下にあり、地面の草は禿げ土が剥き出しになっている。



■作戦

ガイーシャには遊撃を。
ユリウスは後衛支援魔術師・場合により解毒を任せています。
Vとマグナスには惹き付け役を買って出て貰っています。
ミリィには解毒術、回復術の行使を。
アリザには銃撃による支援を。
アルティナイには弓による支援を。

作戦は基本的にはありませんが、
　前衛の近接・引き付け役と甲殻への攻撃をマグナスとV
　ガイーシャは遊撃として高威力の攻撃でマグナス、Vと連携し分厚い甲殻の破壊を
　後衛の魔術支援を私とユリウス。私は風魔法にて基本的に支援を
　後衛の射撃をアリザ、アルティナイ。主に弱点部位と見られる箇所が露出した際に狙い撃ってもらいます。ここにはガイーシャも加わって構いません

状況をそれぞれが判断し、動いて貰って構いません。
俯瞰出来る立ち位置は必要かもしれませんが、十分に個々の状況の対応能力は買っているつもりです。
ですが、情報こそは何よりの武器ですので、常に共有、そして周りの立ち位置の把握は忘れないで下さい。

地毒竜は分厚い甲殻に覆われています。地竜の特性である岩盤じみた防御を纏っておりますが、その甲殻を破壊し貫いて、亀裂から強力な一撃を差し込むか、或いは関節等の弱点部位と思わしき場所、或いは眼を集中して狙っての攻撃が有効かと思われます。
また、腹部や、毒の噴出器官等が見い出せればその箇所も弱点になるかと思われますが、猛毒を直撃する危険があるので推奨はしません。猛毒のブレスや、毒の満ちた空間を凌げるものがあればとは思いますが…。
ともあれ、内部への攻撃に足り得るものがあればそれに越したことはありません。雷撃にしても、爆発にしても。

また、ディーからの提案にて、毒を燃やし尽くして焼失させる方法も場合により取れるかとも考えられます。これには連携が必須の為、使う機会は限定されますが念の為に覚えておいてもらえればと。毒ガスはナパームにて燃焼する、という方法が定番であったとの話でしたので、作戦の一つとして挙げさせてもらいます。状況を見て一度リセットを掛けるように用いるべきかと。

こちらもディーからの提案ですが、風魔法等で毒を辛うじて凌げたとしても問題は、地属性、その地形変化とそこを起因とした毒の噴出による大気汚染にあります。この地属性を無効化する手段として、一時的に足場を沼地にする、あるいは朽木を散らしておく…広範囲に関しては難しいものがありますが、相手の能力の行使し得る媒体の地面に接地している状況より、水を張った足場や、木を散らした足場の方が安全だと思われるものがあります。
緩衝地帯においても、草は枯れ、無くなっており…魔物の優位な地への形成が進行途中である事を示しています。場合によっては地形への干渉を意識して立ち回れればと。水に関しては私が出せるかと、魔術で…。状況を見て、やれるだけやってみます。

毒に関しては出来る限り、風の魔法で散らす所存です。
ですが、向こうのブレス、または地面からの噴出毒には注意して下さい。風のベールを貫通し得るものです。毒の症状が出ましたら無理はせず、ミリィかユリウスの元へお願いします。



■アイテム
私が所有しているものは共有出来ます。直ぐにお渡ししますので申し出て下さい。

ユリウスからのアイテム
・《解毒》解毒の粉薬……グランドポイズンドラゴンの毒に特化したもの。この毒に対しては大きな効果を発揮するが、その他の毒には今一つ。事前服用により毒の影響をいくらか弱めるくらいは可能かもしれないが、討伐後の解毒剤としての服用を勧めるもの。新たな毒を吐き出してこなければ足りるかと思われる【ジーナが所有中】
・光珠のチャーム……雫型の発光結晶。互いの場所を導くように光り合う。ユリウスが合流するためのもの。【ジーナが所有中】

アルティナイ所有のアイテム
・《対毒》無辜の鳥　赤い小鳥の立体細工……装備者が受けた毒を吸い取り無効化する鳥。効果範囲は一人。一晩おけば嘴よりその毒の解毒剤を吐き出す。【アルティナイが所持】

エカルラートからのアイテム
・《攻撃》火の毒
小さい粒子にまで細かくした火の毒。着火剤としての運用を主とする。刃や鏃に仕込んで竜に打ち込んだ場合、内皮に浸透、或いは血脈があれば血液に混じり身体に回り、その後に雷撃を内部へ伝える事により、毒粉が着火剤となって内側から破壊を齎す。前衛の刃物か、鏃かに塗布し使用するもの。【ジーナが所有中】

ララからのアイテム
・《能力バフ》ララ羽根×5
ララさんが自分の光翼をぶちぶちぶちぶちーって毟りとった、ほんのり虹色(…ゲーミング色…)にひかるひかりの羽。なんかてきとーに念じてエンチャとかしたら短時間とべるとか、雷増幅するとか。そんなことがおこるかもしれない。おこらないかもしれない。たぶん、あんま長い時間もたんからよきタイミングで使ったらいいよ。あと副作用で背中とかあたまに羽とか生えたりすることもあるから、3日間くらい。気をつけて使ってネ☆ byララさん　【ジーナが所有中】



■キャンプ
ディー、エカルラート、ゼロがキャンプにて待機してくれています。
ディーは怪我人が出た場合等の状況報告の保険として、エカルラートは毒のプロフェッショナルでもありますので、解毒に一躍買ってくれるでしょう。本来の目的は毒の収集なのでお礼に集めて持って、いえ、それですとまた治療する羽目になる本末転倒ですね。ゼロは地毒竜の活性化している状況下においてキャンプもまた安全が保証されないため、護衛に着いて貰えます。

貴族院にて多大な資産や戦魔術文献の功労、多くの(威圧的な)コネクションを持っていたジルファーナ(ユスラスティス1世)が死去。
当主となったジルフィーナ(ユスラスティス4世)にその1世の威厳は無く、貴族としての振る舞い、魔術知識やカリスマ性、単純な戦闘力の欠如等が露見。
多くの使用人が雇用辞退、貴族院内の茶会(かつて1世が開いていた茶会のメンバーが集うもの)において1世をよく思っていなかった貴族による嫌がらせ等が目立つようになる。
(4世の振る舞いは、貴族としての振る舞いを知る者からして見れば揚げ足を取れる要素が10秒に1度ある、という酷いものである)

使用人が妹の世話をする一人以外失踪、財産の保管庫が全て盗難に遭った事で、財産の無い貴族となる。使用人もおらず、その情報もまたどこかで漏洩したか、茶会にて『貴族院に相応しくないのではないのか』と指摘された後、4世は四校演習にて目に見える功績を立てるとその場で啖呵を切る。

四校演習においての成績は演習中最多敗北数となる6敗となり、自主的に貴族院を去る事を決定。
また、1世は”こうなること”を想定しており貴族《ザーグラウス家》に遺書を残しており、ザーグラウス家の元で生活するよう指示した内容が記載されていた。

茶会において《使用人無し、財産無し、功績無し、貴族としての振る舞いに足りるものは無く、貴族に相応しくないものである》と明確に言い渡され、貴族院を後にする。
(流刑の都において《漂着時に宝物を元老院に捧げた貴族》は反元老院的思想が無い限り、住居が常に保証されるものである)

貴族院に、そのかつての1世の集めた茶会に威厳を以て戻る為には
　・財産を明確に提示出来る事
　・功績を明確に提示出来る事
　・貴族としての振る舞いや動じなさを身に付ける事
　・優秀な使用人を傍に置く事
が前提となる。

戻らない、という手段は勿論ある。あるだろう。
或いは他の声を、侮蔑も何にも耳を貸さずに居座る事も出来ただろう。
そう提示されても、4世は「そうですね」と答えるのみ。

9月からは比較的平穏な中層の宿屋《銀の鳥籠亭》を借りる予定となる。
二階の、長らく空き部屋であった”隣室がうるさく壁ドンしたら破壊してしまったため簡素な扉が付けられた”経緯を持つ203号室と204号室(角部屋)の予定。
広く、比較的安価であるが、もう少しいい所に住んでみても悪くは無い場所である。(1d100>5でGが出る)
一先ずの拠点はこの銀の鳥籠亭となる。

海戦世界の兵器『幽光覚殺監測器/Fluorescence Pain Binder(フルアレセンス・ペインバインダー)』により構成された
艦墜魔術”葬緑の幽光”を起源とする魔術系統『摘贄の幽み(つみにえのかすみ)』
「共感性のない、戦争の痛みを知らぬ青二才には格別の呪いとなり身を蝕む。」
ユスラスティス一世は、そう言葉を残した。
死が荒れ狂う海に生きた者にこそ真価は発揮される。
そうでなくばただひたすらに呪いの重みが身を喰らう。

”船斬りジーナ”こと、
ジルファーナ・ユスラスティス・ザーム・ラグ・ローティス、
ユスラスティス一世の用いた魔術の『罪み重ね』の果ての呪いである。
高度に制御される場合、練度の高い順当な魔法に見受けられるであろう。
中途半端なものが扱えば、その呪いこそが”目に見える”。
霊を見ず見せず保つには、それなりの強さが示されなければならない。

それは篝火なのだ。
彷徨う憎悪の怨霊が、妬み怨嗟を滴らす。
その座標の光こそ、葬緑の幽光の真なる意味である。

心を強く保つことが重要だ。
人の死を背負うということは、そういう事なのだ。

使えば「其処に居たか」と切り刻まれる。
その怨霊すら退ける程でなければ、その行使はままならない。

使用時精神不適合により心身への重篤な損傷を齎す幽光魔術一覧
・[不適合]死炙りブロ－ディス
・[不適合]血沸つりザディマルス
・[不適合]肉裂きバルディモス
・[不適合]爆ぜ撒きザルヴァドル
・[不適合]啼崩れガザラント
・[不適合]天繋ぎグリムザール
・[不適合]熱這いヒドゥラス
・[■適合]城爛れヴァルザミード
・[不適合]燼來に浚うアルバミス
・[不適合]皇閃のロドク
・[不適合]裏縫いグラウサス
・[不適合]千創のウィスパラギア
・[不適合]血噴き葉ゾドラグ
・[不適合]刺涸らしクェルチア
・[不適合]毒華ヴェイダルス
・[不適合]歪指ドルドラ
・[■適合]芽吹きのアンフォルス
・[不適合]裂き種オルゾーク
・[不適合]刺穿ち幹レイピラス
・[不適合]塔堕のガロク
・[不適合]絡薙ぎサフィーシス
・[■適合]斬り纏いハルヴィア
・[不適合]無剣のソラスタル
・[不適合]風穴きブランサス
・[不適合]唐哭きフラストル
・[不適合]餐斬のジヴログ
・[不適合]廻り刃ブロ－クル
・[不適合]天吊りザドウォール
・[不適合]捩じ切りジャゴート
・[不適合]旋滅のロジク
・[不適合]滲み刃ウォルトル
・[不適合]鈍き凍下のドルフタル
・[不適合]刺雨のラズレイン
・[不適合]串刺し轍のラザフラス
・[不適合]棘爆ぜしバルグラ
・[不適合]冷死標アーシケイラ
・[不適合]奈崩のアバラングス
・[不適合]伝得ぬミラスタル
・[不適合]濫冥のグラゾラス
・[不適合]葬結のサデラ
・[不適合]滅鎚のガルノダルス
・[■適合]輝閃剣ヴラス
・[不適合]死絡み這ヴォラーグ
・[■適合]雷装ゾルドラ

・ノブリス制服

・私服

ユスラスティス四世
ジーナ・ローティス
(ジルフィーナ・ユスラスティス・ザロム・ラギ・ローティス)

【経歴】

曾祖母たる"船斬りの王"ユスラスティス一世、ジルファーナ・ユスラスティス・ザーム・ラグ・ローティスが海戦を主とする国家魔術戦争世界崩壊により流刑の都に漂着。魔術系統構築、未踏区域開拓、魔法具作成その他の功績を保ち、多くの使用人、支援者を抱え込む。

その後他世界から漂着してきた一人の白猫の獣人を迎え入れ、以降四世代における親近相関、並び子を成せる人材が揃い次第殺害、幽閉を行う。真意は不明。
男ならばジルフィーナ、女ならばジルファーナと名付け、便宜上数字符号が付けられ、それを呼び名とされる。

最終的に残った子孫は"エイト"こと男の白猫のジルフィーナ、"ナイン"こと少女の黒猫ジルファーナの二人のみ。

"エイト"ことユスラスティス四世、ジルフィーナ・ユスラスティス・ザロム・ラギ・ローティスがユスラスティス一世ジルファーナを、寿命の限界を把握した上で立てられた葬儀の場にて殺害。

以降、使用人、支援者の流出。

僅かな使用人のみが残り、"エイト"こと四世・ジルフィーナが当主となる。


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2021/01
ユスラスティス一世ジルファーナが老体を"補正"させ殿上華劇高等秀励学園(ノブリス・オブリージュ)に在籍。


2021/04
一世ジルファーナを"エイト"こと四世ジルフィーナが殺害。以降、幽閉が解かれる。
ジルフィーナは曾祖母たる一世ジルファーナと同様"ジーナ"と以降名乗る。

幽閉の間に唯一閲覧を許された規格化された正しい魔導書の多くを殆ど丸暗記しており、精緻かつ完璧な魔術を行使する事が可能。一方、その使用の機会や、状況判断能力、ならび他の戦闘行動を並列させながらの発動や、他者との連携に関しての知識は無い。
幽閉の間に教わったものは貴族としての最低限の礼儀作法のみである為、その他の事は殆ど知る事はない。家事全般は当然として、街においての生き方、森においての歩き方や、その他一般常識に疎い。

実質、このジーナが得ている知識は魔術に関する事と、最低限の貴族の礼儀作法以外に何一つも無い、という事である。


2021/05
使用人が妹のナインの世話役1人を残し失踪、全美術品・資金の盗難に逢う。金銭は全て屋敷の中に保管しており、曾祖母の居なくなった後のずさんな管理体勢を突かれた形となる。証拠が殆ど残っておらず、手口その他は殆ど不明。僅か残ったものを売り捌き生活を辛うじて成り立たせる。資金も美術品も使用人も居ない屋敷となった。


2021/06
アリザ・マキナスを使用人として雇う契約を行う。8月には殿上華劇高等秀励学園の学費を払えなくなる程の為、それまでに対策を練る方針。


2021/07
夏季四学交叉総合演習にて1勝6敗の成績を収め所属校は最下位。この演習において功績を残す事でローティス家への支援が行われるかの裁定があり、身なりや風格が整っていないものとして貴族院を8月末までに後にする予定。

管理局からの"貴族としての風格を伴う"条件から外れる程の自己管理が招いた資金の喪失に、貴族院として登録された 初期血縁者の死亡、ならび貴族院として不甲斐ない実績を残した事を理由とするが、その他、ローティス家に繋がりを持った他貴族からの"蹴落とし"(漂着者として増える貴族の為の移住区枠を確保する為や、高潔さが無い、貴族に相応しくない等の口実にて他貴族から表立ってではなく貴族院を追放されること)の可能性がある。
(※「貴族院」に所属する者は上層部の貴族院エリアで衣食住が保証され、何はなくとも生活に困る事のない優雅な日々が約束される。)


2021/08